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FIREを目指す方法:フルFIREとサイドFIREの違いと実現手法

近年、「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という生き方が注目を集めています。これは資産運用による不労所得を増やし、経済的自立を確立して早期リタイヤを目指すものです。特にアメリカで発祥し、若者を中心に世界中で広まりつつあります。

FIREの概要

FIREの基本的な考え方は、以下の通りです。

  • 経済的自立:資産運用によって不労所得を得ることで、経済的に自由な状態を作り出す。
  • 早期リタイヤ:定年を待たずに、自由な時間を得る。

不労所得の例としては、株式の配当金、ETFや投資信託の分配金、不動産投資による家賃収入などが挙げられます。ただし、株やFXのデイトレードなどで日々モニターと向き合う生活は、FIREの目指す自由な生き方からは外れます。FIREは単にお金を稼ぐ手段ではなく、自由な時間と生活を手に入れるための手段として位置づけられます。

FIREの実現に向けたステップ

FIREを目指すための具体的なステップは次の通りです。

  1. 生活費の把握:年間の生活費を把握し、それを基に必要な資産を計算します。例えば、年間生活費が300万円の場合、必要な資産は7500万円(300万円 ÷ 4%)となります。この計算は、生活費がインフレや予期せぬ出費に対応できるようにするためです。
  2. 資産形成:生活費の5割から8割を貯蓄に回し、リスクの高い資産へ投資します。ただし、これは非常に厳しい節約を必要とし、多くの日本人には再現性が低い方法です。成功者の多くは、高収入の職業や副業で収入を増やす工夫をしています。
  3. 節約と投資:FIREを達成するまでには激しい節約が必要で、達成後も節約生活は続きます。FIRE実現後も生活が困らない程度の投資収入を得ることが重要です。資産運用のリスクを理解し、長期的な視点で安定した収入源を確保することが求められます。

サイドFIREの提案

日本人向けには、「サイドFIRE」が推奨されています。これは、運用収入に加えて働きながら収入を得る生き方です。

メリット
無理して稼ぐ必要がないため、ストレスフリーな生活が送れます。
資産運用中に何か問題が起きても、勤労収入があるため安心です。
やりがいのある仕事を選びながら生活できる。

例えば、月収25万円の内訳が、不労所得10万円、勤労所得15万円とします。これにより、安定した生活を送ることができます。サイドFIREは、完全なリタイヤを目指すのではなく、労働と資産運用のバランスを取りながら生活する方法です。これにより、リスクを軽減しつつ、自由な時間を確保することができます。

FIREのタイプ

FIREには次の二つのタイプがあります。

  1. フルFIRE:運用益のみで生活する生き方。さらに以下の二つに分かれます。
    リッチ型FIRE:数億円の資産を持つ高収入者や事業成功者向け。高額な資産を築くため、再現性は低いですが、達成すれば贅沢な生活が可能です。
    超節約型FIRE:極端な倹約生活を送るミニマリスト向け。生活費を極限まで抑え、必要な資産を少なくすることで、早期リタイヤを実現します。
  2. サイドFIRE:運用収入と勤労収入を同時に得ながら生活する生き方。労働面での自由度が高い。例えば、趣味を生かした仕事や時短勤務を選ぶことができ、生活の質を高めることができます。

実現に向けた具体的なシミュレーション

  • 25歳から投資を開始し、35歳でサイドFIREを達成:毎月20万円を投資に回す。この場合、10年間で3000万円の資産を形成することが目標です。
  • 25歳から投資を開始し、40代前半でサイドFIREを達成:毎月10万円を投資に回す。投資額を減らすことで、実現までの期間が長くなりますが、無理のないペースで資産を築くことができます。

注意点

無理な投資を避け、貯蓄をしっかりと確保することが重要です。投資に回す資金は、余裕資金を使い、生活費を削らないようにしましょう。
集中投資は避け、分散投資を心がけること。個別株への集中投資はリスクが高いため、複数の資産に分散することが重要です。

まとめ

FIREを目指すことで、経済的自立を確立し、自由な生き方を追求することができます。しかし、日本での実現には厳しい節約と貯蓄が必要であり、再現性の高い「サイドFIRE」が推奨されます。自分に合ったFIREの形を見つけ、無理なく資産運用を行うことが大切です。

興味がある方は、関連書籍を参考にして、さらに詳しい情報を学んでみてください。